日本の風習『梅雨』 - 神戸東洋日本語学院

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神戸東洋日本語学院

日本の風習『梅雨』

日本の風習シリーズ第6回目は風習ではないかもしれませんが、『梅雨』について紹介いたします。

 

日本の四季を司る気団(気温や湿度がほぼ一定である空気のかたまり)は5つあります。

春や秋は揚子江気団(温暖・乾燥)、夏は小笠原気団(温暖・湿潤)、冬はシベリア気団(寒冷・乾燥)、台風の季節は赤道気団(温暖・湿潤)ができます。

春の終わりに揚子江気団が勢力を弱めるとオホーツク海気団(寒冷・湿潤)が日本に訪れます。そして夏が近づくと小笠原気団も強まり、日本の上空でほぼ同じ勢力で北からのオホーツク海気団と南からの小笠原気団がぶつかります。湿った気団2つが押し合いをして動かなくなると停滞前線が発生し日本に多くの雨を降らせます。これが『梅雨』という季節です。

 

例年、『梅雨』の時期は6月から7月にかけてです。昨年の神戸の梅雨は、6月12日頃から7月17日頃まででした。

 

『梅雨』は《つゆ》とも《ばいう》とも読みます。語源は諸説あり、「梅が熟す頃の雨だから」という説、黴(カビ)が生える季節なので黴雨(ばいう)と呼んだという説などあります。

 

この時期は旧暦では5月にあたるため、古くは《五月雨(さみだれ) 》とも呼ばれます。

俳句にもたくさん詠まれ、特に松尾芭蕉の「五月雨を 集めてはやし 最上川」という俳句が有名です。これは紀行文『奥の細道』の中の一句で、元は最上川の船町・大石田で行われた句会で詠まれた「五月雨を 集めて涼し 最上川」という句の詠み直しです。

 

『梅雨』には、「雨が多くて憂鬱だ」とか「カビが生えやすい」とか「洗濯物が乾かない」とかマイナスイメージも多いと思いますが、夏の水不足が防がれたり、作物が育ったり、肌の乾燥を防いでくれたりもある訳ですから恩恵もあります。

 

また、この時期には紫陽花(あじさい)も綺麗な花を咲かせますから悪いことばかりではありません。

 

あじさいを見に梅雨の晴れ間に出かけてみてはどうでしょうか。

神戸の紫陽花の名所を4箇所紹介いたします。

 

1) 神戸市立森林公園


※アクセス
住所:神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
三宮からバス40分
神戸電鉄「北鈴蘭台駅」から無料送迎バス10分
HP:https://www.kobe-park.or.jp/shinrin/

 

 

2) 六甲高山植物園


※アクセス
住所:神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150
JR六甲道駅、阪急電車「六甲」から
六甲ケーブルと六甲山上バス乗り継いで約1時間
HP:https://www.rokkosan.com/hana/

 

 

3) 神戸市立須磨離宮公園


※アクセス
住所:神戸市須磨区東須磨1-1
JR須磨駅、山陽電車「山陽須磨」からバス6分
山陽電車「月見山」「須磨寺」「東須磨」から徒歩10分
HP:https://www.kobe-park.or.jp/rikyu/

 

 

4) 須磨浦山上遊園


※アクセス
住所:神戸市須磨区一ノ谷町5-3-2
阪神「神戸三宮」から山陽電車「須磨浦公園」まで約30分
下車してスグ
HP:https://www.sumaura-yuen.jp/

 

ぜひ、足を運んでみてください。

 

[外事部F]

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